『できるかな?―あたまからつまさきまで』エリック・カール


『はらぺこあおむし』で一世を風靡したエリック・カールが描く、色彩きらびやかなノッポさんとゴン太くん……! なわけないか。
できるかな - Wikipedia

絵本でも何でもそうだが、子供に何がウケるのかはイマイチわからない。友人にもらった『だるまさんが』『だるまさんの』『だるまさんと』三部作も、たしかに面白くはあるけれど、うちの子の反応は予想を超えていた。だってあなた元ネタの「だるまさんがころんだ」を知らないでしょ……なんでそんな食いつきいいの。

エリック・カール『はらぺこあおむし』も子供にかなりウケる。ページに虫食いの穴を空けるという大胆な遊び心や、食い過ぎに苦しむ青虫などエリック・カールのユーモアは十分に理解できるのだが、子供がこれに食いつくのはやはりあの色彩なんであろうか。食べ物が次々出てくるのがいいのかなぁ。うちの子はしばしば「いもむし」とごっちゃにして「はらぺこあもむし」と言っているようだが。

その点で言うと私なんかは同じエリック・カールでもこちらの『できるかな』の方が面白いと思う。知名度があんまり高くないということは、やはり『はらぺこあもむし』の方が人気なのであろうか。まぁキャラが立ってるしな、あっちは。

『できるかな?』では、さまざまな動物が自分の身体を動かして「できるかな?」と挑戦する。子供が「できるよ、できる」とそれを真似してみせる。シンプルな構成だ。頭を「くるんと」回せるペンギン、首を「ぐぅんと」曲げられるキリン、「のっしのっし」歩けるゾウ、胸を「ドンドン」叩けるゴリラ……1見開き1動作で完結しており、テンポもいい。訳もなかなか秀逸で、一人称で話す動物たちの話しぶりがそれぞれ特徴的で印象に残る。

「ぼくは ペンギン あたまを くるんと まわせるよ きみは できる?」 「できるよ できる くる くる くるるん」
「おれは バッファローだ かたを あげさげ できるんだ きみは できるかな?」「できるよ できるよ あげ さげ あげ さげ」

本を読みながら娘に「できるかな?」と言うと娘はまんまと「できる!」といって動作をするので、なんというか親子で体操している感じ。いや待てよ……まんまと体操させられているのはこちらか?(変なことに思い当たっていた)。

さらに「お父さんは~できる。○○ちゃんはできるかな?」構文をは応用範囲が広く、あらゆる動作に流用できる。子供の注意を引きつけるのにもってこいだ。子供がやったら「できる、できるよ!」と言って誉めてあげればいい。

そういった実利をさておいても、とても楽しい絵本で、私は「はらぺこあもむし」より好きだ。お父さんは腕をゆらゆらゆすれるぜ! きみはできるかな?

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