『Little Gorilla』&ごっつい『ちびゴリラのちびちび』大画面版
うちのカミさんがどこで絵本を見つけてくるのか知らない。たぶん図書館だとは思うのだが。この『ちびゴリラのちびちび』または原題『Little Gorilla』はなかなかほんわかしていい絵本だ。娘が気に入ったようなので、借りてきたらしい。
森で暮らすゴリラのちびちびは、森中の動物たちに愛される、愛されキャラなのです。という嬉しいストーリー。単純明快。生まれた時から愛されキャラ。あの大きな蛇(ボア)でさえ、「ちびちびはかわいいな、と思っていました」という生粋の愛されっぷり。大画面版(後述)で見ると蛇マジででけー!
カミさんが借りてきたうちの一方は、英語の原書。これを読み聞かせるのは私の仕事らしい。英語は平易だけれど、一文が長めなのでナチュラルな韻律で読もうと思うと案外気を使う。
そしてもう一方はごっついゴリラ絵本。この本、Amazonの商品情報「商品パッケージの寸法」によれば、通常のサイズが24.8 x 21.6 x 1.2 cmなのに対して、42.4 x 37 x 1.6 cmある。縮尺2倍まではいかないが、1.7倍くらいはある計算。
絵本ナビでは「おはなし会で重宝します」としてこの手の大型本を紹介しているので、なるほどそういう需要もあるだろう。
→【テーマ】ビッグブック絵本~おはなし会で重宝します~ | 絵本ナビ
この『ちびゴリラのちびちび』に関して言えば、本棚のサイズさえ許せばぜひ大型本で子どもに読ませたい。大きな動物がホントに大きく描かれていて、臨場感が違う。作品として大型判型に見合った内容。テレビならずとも、やはり大画面は贅沢な気持ちを味わわせてくれる。
ちなみに、上野動物園に行った時に実物のゴリラを見せることができた。黒くてごついゴリラに最初は怖がっていたが、しばらくすると慣れてきて、小さい赤ちゃんゴリラが登場するに及んではかぶりつきで喜んでいた様子。
20141126追記
他人の揚げ足を取るわけではないし、本文の中身ではないが、小さな誤訳を見つけた。作者ルース・ボーンスタインのコメントとして紹介されている部分だ。
私はゴリラが大好きです。捕らわれたゴリラを見るのは悲しいことですが、眺めたりスケッチするため、つい動物園に足が向いてしまいます。この絵本のアイデアも、自然に生まれたもので、誠実で変わることないゴリラへの私の愛の証しなのです
とある。おいおい。ゴリラへの偏愛が過ぎないか。最後の一文にあたるところ、原文はこうだ。
So the idea of a lovable little gorilla came very naturally. Little Gorilla is about the security and constancy of love.
この文を誠実で変わらぬゴリラへのラブコールだと解釈するのは、ちょっと解釈が過ぎる。第一、「little gorilla」と「Little Gorilla」(作品名は斜体だよ)が区別されていない。後ろの文は作品に言及しているのだ。「この絵本(『Little Gorilla』)は、安らかで変わらぬ愛情についての物語です」とすべきだと思う。
1件の返信