一日保育士体験に行ってきた!(3歳児クラス)
昨年(2016)の3月に保育士体験に行ってきた。
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娘が通う保育園では、1家族で合計2回まで、保育士体験を申し込むことができる。通常は父母1回ずつを想定しているが、親族でも可能らしい。
前回けっこう疲れた記憶があったので、今年はどうしようかな……と思っていたんだけれども、その話題が出た途端、娘が目を輝かせて「いつ? てるゆき先生いつ来るの?」と言うので重い腰を上げた。保育園と日程を調整して、今回は1月の初めの方で。
登園 / フライドポテトでロンドン橋を作る
朝、09:30登園。
朝早い時間は、4歳児クラス(年中)と合同になっている。カプラが大量にあって「おお!」と遊ぼうと思ったら、男の子たちに止められる。「ダメ。これはフライドポテトだよ」……おままごとのフライドポテトとしてのみ存在を許されているカプラ。不憫すぎる。たしかにフライドポテトに見えるけど。
ここは一つ、子供の
前からつきあいの長い子(娘のお友達)が、今日はこの人暇そうだ、と察知したらしく、「おせち」の絵本を持って来て「読んで」と言う。
ロンドン橋をくみ上げながら読んでいるうちに、いつの間にか聞き手が変わっている……最初の子はどこかに行ってしまい、別の子が「ふんふん」と聞いている状態。子供がカタカナまで上手に読めることに感心する。昨年の段階では、子供たちが文字を読める印象はあまりなかった。
字が上手に読める子は目に入る文字を全部読んで聞かせてくれる。
朝のおつとめ
10時近く、3歳児クラスに教室を移動。先生が絵本を読みながら、子供たちが椅子に座るのを待つ。
集合に遅れてくる子供に、先生「何秒でできる?」子供「んー10秒」先生「よし、みんなで数えよう。10、9、8……」最近、うちの娘が10からの逆唱(カウントダウン)ができるようになったのこはこのせいか、と合点がいく。
子供が戻ってくると「お待たせしました」だったか何か、ちゃんと断りを入れさせている。
子どもたちが「なんでしのちゃんのお父さんがいるの?」と質問。
先生「気づいちゃったかー。今日はしのちゃんのお父さんが先生になってくれました」
よろしくお願いしまーす。
朝のお当番さんが3人、前に出て朝の口上。おはようございます。子供たちは自分がお当番の日を楽しみにしているのだそうだ。
先生が「じゃあみんなのお名前を呼びまーす」と出席をとる。お休みの子がいるとみんなで「おやすみです」と唱和する。
それからまた絵本を1冊。
1月始まってすぐなので、お正月ネタだね。
お絵かき
今日のお絵かきは「はじき絵」。先生がまずお手本を見せて説明する。
「今、(部屋の)壁に絵がなくてさびしいでしょう。みんなで鳥の絵を描きましょう」と、画用紙に印刷された小鳥の線画を見せる。
鳥の部分にクレヨンで模様を描いてその上から水彩絵具で塗ると、クレヨンの油分で水彩絵の具がはじかれて、模様が残る。「クレヨンで全部塗っちゃうと絵の具が乗らないからきをつけてねー」
みんな先生のお手本と一緒になっちゃうんじゃないの? 少なくとも輝之先生なんも思いつかない……と思ったけれど、子どもたちはみんな個性的。うちの娘は葉脈風。父は自分のトレードマーク?のヒゲとメガネにした。
子供たちはじっくりクレヨンに時間をかけるかと思ったら、これも予想と違って、みんなそそくさと絵の具に行く。どうやら絵の具がやりたいみたい。水彩絵の具がどばーっとあふれてしまう子供もいて、てるゆき先生動揺してしまったよ。ティッシュでていねいに拭く。
INTERMISSION
○○ちゃんが、じーっとこちらを見ている。
○○ちゃん「なんでしのちゃんのパパがここにいるの?」
私「今日一日だけ先生なんだよ」
○○ちゃん「でも、しのちゃんのパパでしょう?」
私「しのちゃんのパパが先生でもいいじゃない?」
○○ちゃん「(笑)」
私「○○ちゃんのパパやママだって、『先生になって』ってお願いしたら、先生になってくれるかもしれないよ」
○○ちゃん「……(想像したようで口元がほころぶ)○○ちゃんのママは『先生になって』って言ったら『なりません』て言う」
私「? そうなの?」
○○ちゃん「『先生になって下さい』って言ったら『なります』って言う」
私「ああ、なるほど(言い方の問題ね)」
小庭でのお外遊び
お絵かきが終わったら、みんなでお外遊びへゴー。2歳児の子たちが既に小庭に展開しているので、彼らにぶつからないよう注意。3歳児の方がやはりスピードもパワーもあるので、気をつけないと吹き飛ばしてしまいかねない。
昨年の保育士体験では、けっこう靴を左右逆にしている子がいた。そうでなくても、靴を履くのにすごく時間がかかった。今回は左右逆にしているのは一人だけ。その一人も私が指摘すると「あっ、そうか」とするっと靴を脱ぎ、左右逆に足をクロスして履き替えた。昨年の時点ではあり得なかったことだ。
12月に行われた発表会の演目「オオカミと7匹の子ヤギ」が子供たちの共通体験となっており、ストーリー最初から通しで3回くらい繰り返し演じるのを見せてもらう。テレタビーズが2回繰り返すのも無理はない。子どもたちは繰り返しが大好きなのだ。もう一回、もう一回!
「鬼決め」というのを初めて見た。私が子どもの時にやった記憶はない。数人が足を寄せ合って「おにきめおにきめおにじゃないかな」で差された子は順次輪から外れ、最後に残った子供が鬼になる。差された子が差し役の子に「差し方が不適当」と怒り始め、紛糾する。輪から抜けたくなかったのか、それとも原理主義的なのか、わからないけれど。
かくれんぼ。10数えるから隠れて!と言われるものの、この小庭に隠れるとこ無いす。でも手洗い場の裏にしゃがんだりしていると、たちどころに見つけて、それで彼らは満足だ。
以前、似たようなことをした覚えがある。知り合いの3歳の子どもと6畳間くらいで延々かくれんぼをしたことがあった。布団の下、カーテンの裏、押し入れの中まであらゆる場所に隠れたものだ。
かけっこ。子どもの「よーいどん」で庭の端まで走る。勢い余って壁に激突しないようにチューイせよ。
砂遊び。けっこう大きなスコップもあり、穴を掘る。まぁ埋めるための穴なんだけどな。
「こっちに行きたい」という子どもと「あっちに行きたい」という子ども(娘)とに両手を引っ張られてグルグル。モテモテ。
しばらく遊んでからお片付け。みんなで部屋に戻る。靴の脱ぎっぱなしが1名いたのはご愛敬。
絵本→昼食
お外から帰ったらお着替え。早くお着替えが終わった子にはメダル授与……というかメダル貸与。メダルを順番に回していくシステム。上位3人、とかではなく、3番目の子は1番目の子からメダルを預かり、それをまた次の子に渡し……と時間いっぱいまで受け渡していく。なるほど、序列ではなく、メダルを持つ栄誉を与えられるということか。
手を洗った後、みんな集まって座る。
その間に、担任の先生と新米のてるゆき先生は、紙芝居を選ぶ。昨年は担任の先生が絵本を選んでくれて「これを読んで下さいね」と『うそだぁ!』を渡されたが、今回の先生は「どれにしますか?」とオープンチョイス。でも紙芝居のタイトルだけ見ても中身がわからないので、選べないのよね。大型絵本の中に『スイミー』を見つけた。これにしよう。
隙を見てページを繰り、予習。そうか、これ谷川俊太郎先生の訳なのね。今にして読むとなかなか感動的な物語だ。小学校で読んだ時はどうってことないと思ったものだけれど。
心を込めて皆に読み聞かせ。ええ話やなぁ(しみじみ)。繰り返すけど、小学校で読んだ時は、どうってことないと思っていたものだ。
絵本の後で食事。娘のテーブルで、みんなと一緒に。食事の量も昨年よりはだいぶ増えたみたいな気がする。3歳児クラスからおかわりが可能というのは前に聞いたことがあった。反面、食べきれない人は先に申告して減らすシステムになっている。
みんな新米の先生と話したがる。そしてみんな同時に話す。聖徳太子は偉かった。私のテーブルだけ食べ終わるのがえらく遅くなってしまい、すみませんでした。
お昼寝、寝かしつけ
お昼ご飯の後は、ホールに移動してお昼寝の時間。簡易ベッドの上で、バスタオルを布団に眠る。5歳児クラス(年長)の女の子たちが寝かしつけのお手伝いに来てくれている。
新米の先生はここで休憩に入る。保育園はパン屋併設なので、そこで一服。パンを食べ、コーヒーを飲み、メモ(このブログのための覚え書き)をとる。
休憩時間が終わると、担任の先生と歓談の時間。娘について、クラス全体について。
- 歌や踊りが大好き。塗り絵なども。
- 集中力がある。ステージへの関心が強い。発表会でも自分の出番が終わった後、上級生のステージを見たがったという。
- みんなの中心にいることも。
- 新しい遊びなどもに積極的に挑戦。自宅では割と保守的な印象だけれど、保育園では違うのかな。
- 盛り上がる時には担任の男子先生のそばへ、落ち着きたい時には女の先生のそばへ…と使い分けている模様。
今年の3歳児クラスは男性の先生が二人いるので、体力作りのために外遊びを奨励してきたそうで、たしかに今年になって娘の運動能力は結構上がった気がする。走るのも高い遊具で遊ぶのも得意になった。
15時近くになり、ぼつぼつ子どもたちが目覚めてきた。「眠い」と言っている子供たちを起こすのは少々気の毒だが仕方が無い。
室内遊び。どうぶつしょうぎのルールで紛糾していたり、おもちゃを貸してくれる、くれないで紛糾していたり。
その後、午後のおやつをみんなで食べる。新米の先生もお相伴にあずかる。
一日の終わり
帰宅の早い子も遅い子もいるので、夕方くらいの時間にさよならのご挨拶で一回締める。
このタイミングで一日保育士の表彰式が始まるのは、昨年体験済み。前回は園長先生がお出かけで代理の先生だったけれど、今回は園長先生直々に。
園長先生「このまま残って先生になってもらいたいくらい」とのお褒めの言葉を頂く。ありがとうございます。
園長先生「てるゆき先生から皆になにかありますか?」と不意打ち。おおっと。
そう、昨年の時よりもみんなずっとお兄さんお姉さんになってるね! すごいよ! びっくりしたよ! と伝える。
表彰式終わり。お当番さんが前に出て、さよならのご挨拶が終わると、お迎えが来るまでもうひと遊び。お庭に飛び出していく。
追いかけっこ。他の子にぶつからないように気をつけて走るのが大変。
牢屋。なぜか新米の先生は閉じ込められてしまい、出してもらえない。逃がしてくれる子もいるが、逃がす理由は追いかけるためなので永久ループ。
牢屋ではどういうわけだか「死むリンゴ」や「死まないバナナ」の差し入れがあり、「死む」食べ物の場合、新米の先生は「あわわわわ」「食べちゃうとこだったよ!」と大騒ぎする。
新米の先生をフラフープで捕まえて、みんなでわっしょい。「神社」目指して。神社の場所はイマイチ判然としない……
娘は父親を独占したくてたまらず、ヤキモチを焼いてややおかんむり。
といった処で、夕方、いい時間になったので切り上げて娘のご機嫌を取り戻しながらご帰宅。
保育士体験で学んだこと
前回は、外出があったこともあり、本当に「安全管理」ということに尽きる感じだったけれど、今回は安全な小庭での遊びで、子供たちもだいぶ分別がついている。先生たちの視点も、「安全」よりもう少し「成長」を視野にいれた感じになっていたと思う。
子供たちの興味関心であったり、生活習慣であったり、体力作りであったりと、さまざまな成長を促進する配慮がされている。子供たちもそれに応えるように多種多様な成長をしている。
前回言われた「毎年、保育士体験をすれば子供の成長を実感しますよ」というのもよくわかった。たしかに、子供たちは素晴らしく成長している。自分の家の子供だけだと毎日会っているので節目があやふやだが、およそ10ヶ月ぶりの同級生たちは、頼もしく大きくなっていた。文字もだいぶ読める。体調も、2歳児の時ほど不安定ではなさそうだ。
なにより、娘は大変嬉しかったみたいで、保育士体験が終わった後も、折に触れて父のことを「てるゆき先生!」と呼び、ニコニコしている。
3歳児クラスになってこの一日保育士体験を利用したのは、私が3人目だそうだ(クラスの生徒は30人くらいだと思う)。保育園に通う家庭なんて、両親ともに忙しいから保育園に通っているに決まっている。それはそうなんだけれど、年に1回くらいは、こういう保育士体験をすると子供のためにも自分のためにも大変いいと思う。子供を客観的に見る機会になるし、先生たちがどんだけ苦労しているか、あるいはどんだけ丁寧に考えてくれているかを知るチャンスになる。
去年ほどは体力的にしんどくなかったし、来年も頑張ろうかなー。
【つづき】 → 4歳児クラスでも一日保育士体験をしてきました!
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