オセアニアの部族が数える『ウラパン・オコサ』


この絵本はすごい。数の絵本は数々ある(洒落ではない)が、こんな数え方をさせる絵本は初めて見た。

「ウラパン」は1、「オコサ」は2。そして、オコサの優先度が高く設定されており、つまりウラパンを2回使うことは許されていない。

5は「オコサ・オコサ・ウラパン」。6は「オコサ・オコサ・オコサ」だ。ただこれだけなのだけれど、初めて『パパラギ』を読んだ時のような、自分がどっぷり浸かっている価値観をひっくり返されるような快感がある。

2進数かと思ったが、そうではない。私の個人的な感覚で言えば、ローマ記数法の方に近い。

2進数よりももっと原始的な、なんといったらいいのか、「ルールに沿って数える」というようなことについて教えてくれる絵本。

「ウラパン(urapan)」「オコサ(okosa)」について調べてみたらオセアニアの島嶼部にこれらの数を使って数える部族がいるらしい。

現物や《国会図サーチ》の抄録によると、作者が子どもの頃、聞いた話とされている。 これ以上のことは参考資料や他のインターネット検索でも確認できなかった。

(2014/02/07追記) 事例公開後の情報提供に基づき再調査したところ、「トレス海峡の西部部族の数詞」にあることが確認できた。

『未開社会の思惟 上』(レヴィ・ブリュル著 山田吉彦訳 岩波書店 1975) p241ハッドンによる「トレス海峡の西部部族」で紹介あり。 巻末の引用書目にはHaddon「The West Tribes of Torres Staraits 」(「Journal of the Anthropological Institute 19」p303–305)とあり。 『数詞って何だろう』(加藤良作著 ダイヤモンド社 1996) p82「トレス海峡の西部部族の数詞(今から百年ほど前のもの)が2進法の数詞であった(表21).2つの数詞urapun,okosaで数えている.」 とあり。 p83の表には「トレス海峡の西部部族の数詞」(1~6以上の数え方)が、「トレス海峡のムレイ諸島」「ブッシュマン」の数え方と比較して掲載されている。 『数詞 その誕生と変遷』(小林功長著 星林社 1998) にも『数詞って何だろう』からの引用として同内容が掲載されている(p15)。

なんて面白いんだ『ウラパン・オコサ』

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